”内向き”志向で明暗 ユーザーの販売戦略で需要拡大の事例も
包装タイムス1月1日・4日号引用
「月刊カートン&ボックス」では、昨年8月に国内外の紙器関係者によるオンライン座談会を行い、コロナ禍の紙器需要の変化をヒアリングした。
その中で、北陸3県を中心に紙器事業を行っているイトウ紙工の伊藤社長は、中部エリアの紙器需要の動向について
「和菓子が全体的に減少したのに対し、洋菓子は比較的堅調に推移した」と分析した。
この理由として伊藤氏は、「和菓子は贈答品や土産、慶弔品など用途や販売手法が固定化していたのに対し
洋菓子はテイクアウトなどのコロナ禍に応じた販売手法を取り入れることで需要を獲得できたのでは」と述べている。
内向き志向が広がったことで、通販市場は大きく伸びた。
特にこれまでネット通販を利用する機会が少なかった高齢者が通販での消費行動に慣れたことにより、昨年末の歳暮商戦に新しい流れができた。
調査会社の矢野経済研究所の「ギフト市場白書」によると、国内のギフト市場が10兆円強と言われる中、
中元。歳暮などの儀礼的は側面が強いシーズンギフトは年々減少傾向にあった。
しかし、20年の歳暮商戦は、通販がけん引する形で活況を呈した。
コロナ禍で帰省できない代わりに品物を贈る「帰省暮」という言葉も生まれた。
ギフトパッケージを多く手掛ける大手コンバーターの幹部は「歳暮商戦は、これまで12月中旬の1~2週目に集中していたが、
帰省暮は年末まで贈る時期が延長されたことも需要増の一因となった」と話す。
<コメント>
コロナ禍でも戦略を立て、販売方法を工夫すると需要が拡大する可能性はあります。
ピンチをチャンスにできるよう日々試行錯誤が必要だと実感。
どんな時代になっても生き残っていけるよう柔軟に対応していくことが必要ではないでしょうか。